2016/03/29

子供の能力は大切に--District 67 2016年日本語スピーチコンテスト

(0'00"-1'00")
人間五感と言うものがあり、見る、聞く、嗅ぐ、味わう、さわる、という5つの感覚を持っています。ところで皆さん、私たちは幼い頃、五感に加えて素晴らしい能力を持っていましたが、どんな能力だったか知っていますか。この能力は、大人になるにつれて低くなってしまいます。議長、会場の皆さん、今日は、誰もが子供の頃に持っていた能力に関して、皆さんといっしょに考えたいです。

(1'00"-2'30")
まず、音感(小道具1)です。音楽には絶対音感と相対音感という言葉があります。絶対音感は人間生まれつきのものですが、幼い時に刺激されないと、失ってしまいます。絶対音感を持つ人は数少ない音楽家しかいません。相対音感は、音の高さを識別する能力です。美しい音楽を感じるには、相対音感が必要です。殆ど全ての人が相対音感を持っていますが、音痴、つまり音程やリズムが正しくとれない人の発生率は1%と言われています。幼児期なら訓練ですぐに矯正できます。わたしの知る限りでは、日本人は音痴が少ないです。日本人はカラオケ上手。お父さんは、毎日、会社の仲間やお客様とカラオケをしながら残業、お母さんは、毎日、近所の人とカラオケをしながらランチ。

(2'30"-4'00")
つぎは、方向感(小道具2)です。私は方向音痴です。MRT駅のトイレを使ったら、自分のいる位置をよく見失います。一番印象的なことは、あるスピーチコンテストで、私は次のスピーカーでしたから、あと五分から七分ぐらいの余裕がありました。そこで、トイレに寄ったら、すぐ迷子になってしまい、自分の名前が呼ばれたとき、大声で返事をしましたが、どうしても元の会場に戻れませんでした。結局二分ほど聴衆を待たせて、コンテストには勝てませんでした。今日は最優秀スピーカーをめざして、トイレをずっと我慢しています。

世の中には、けっこう方向音痴がいっぱいいます。幼い時に、スカウトの野外活動を参加したり、自身の位置と周辺地理を訓練されたりしたら、方向判断の能力と習慣を必ず身に着けます。

(4'00"-5'30")
最後は語感(小道具3)です。最近絶対語感について本を何冊か読んで、言語学に興味を持つ私は絶対語感の重要さをしばしば感じているところです。絶対語感は幼児期に身についた語感です。母から伝わった母語で、子供の認知能力とコミュニケーションスキルを培い、感情と心を結びつけます。この時期、子供の脳は生まれた時の400グラムから六歳では1200グラムになります。母親が子供に美しい言葉を教えたら、頭の良い子が育ちます。良い絶対語感を身につければ、子供にとっては一生の宝物になります。

(5'30"-6'45")
私の両親は、大陸から来たので、私の母語は中国語でした。小学校に入った時、台湾語が全然話せなかったので、よくいじめらたものです。でも、両親のおかげで、幼児期に身につけた絶対語感で、台湾語を身につけることができ、また、他の外国語にも興味をもつようになりました。

今の子供たちはグローバル化する世界で、外国人の母親、国際化する社会で、小学校一年生の英語授業、スマホが家庭まで普及して、指で交流。子供には本来備わっている言葉の能力を低下させる一方だと私は思います。将来大人になったら、コミュニケーション音痴になるかもしれません。

(6'45"-7'15")
会場の皆様、幼い時に、人間が本来持っていた能力、音感、方向感、語感を大切にしなくてはいけません。家庭と学校は、社会と共に子供の能力を育てる責任を負うべきです。まずは、子供たちとやさしく話しましょう。子供たちを笑わせたり、泣かせたりするのを心がけて、一緒によいコミュニケーションの世界を作りましょう。

議長!

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