2018/12/07

琉球・沖縄についての特別講座

皆さん、おはようございます。十二月の半ばから、旧暦のお正月まで、毎週金曜日の午後、台北市立図書館景新分館の九階の会議室で、琉球・沖縄についての特別講座があります。琉球通史、沖縄地理、台湾と八重山、琉球言葉、琉球舞踊と文化などを今精いっぱい用意しております。勉強すればするほど、琉球を旅行する気持ちが湧いてきます。来年2月20日、台北市図書館の日本語読書会の仲間と一緒に沖縄北部の国頭村の九日留学の旅を楽しみに。

今週皆さんと一緒にお読みしたいNHKやさしいニュースは12月5日11時30分『ADHD(Attention Deficit Hyperactivity Disorder)という障害がある子どもの脳に同じ特徴が見つかる』というニュースです。ADHD=「注意欠陥・多動性障害」という障害がある子どもは、ほかの人の話をしっかり聞くことができなかったり、ずっと座っていることができなかったりします。しかし、自閉症などほかの障害と症状が似ているケースがあり、ADHDかどうか正確な診断が課題になっています。

福井大学の研究グループは、日本やアメリカなどでADHDだと分かった120人余りの男の子の脳の形を調べました。MRIという機械で脳の写真を撮って、コンピューターのAIを使って調べました。その結果、およそ7割のADHDの子どもの脳では、脳の前頭葉と呼ばれる部分にあり感情を司ると言われる「眼窩前頭皮質」と呼ばれる部分の厚みが増して表面積が小さくなるなど、脳のおよそ20か所で形態の特徴が見られたということです。グループは、ADHDかどうか調べるために、この研究が役に立つかもしれないと言っています。

人間の脳は神秘的な器官です。いつも脳の動きと脳の力に興味を持つ私は、毎日脳を鍛えるために、本を読んだり、文章を書いたりして、修業します。自分ではなくて、周りの人と一緒に助け合って、脳を刺激し続けます。使えば使うほど丈夫になる人間の脳はいったん休ませたら、惚ける一方でしょう。

十ニ月四日(火曜日)午後、張さんと台北マンションの近くにある日本料理屋さんでお昼をしました。彼女は、今年の七月まで十年ぐらい私の家に泊まって、親友になりました。張さんは我の家を借りたかったんですが、一歩遅かったです。お昼の後、新店に戻って、2015年公開された日本映画『さよなら歌舞伎町』を観ました。廣木隆一監督による、歌舞伎町のラブホテルでの一日の二十四時間を描いた群像劇である。

一流ホテルで働くことを夢見る徹は、自分が実際にはラブホテルの店長であることを、家族や恋人には伏せていた。ある日、彼の勤めるホテル・アトラスにアダルトビデオの撮影隊がやって来る。彼がピザを届けに部屋へ入ると、そこには妹の美優の姿があった。故郷の塩竈市で保育士を目指していた彼女は、東日本大震災で実家の工場が潰れたのち、東京でAV女優の職に就いたのだという。撮影後、帰途につく美優は徹に呼び止められ、最初の相手もAVだったのかと聞かれる。美優は首を横に振り、相手は津波に死なれてと言って、徹と美優のあいだのわだかまりは消えてゆく。

徹と同棲している恋人の沙耶は、音楽家としてメジャー・デビューを目指しているが、枕営業のため、音楽プロデューサーの竹中とホテル・アトラスに入室する。沙耶は部屋の外で徹と口論したのち、竹中と関係をもつ。その後、竹中は「あまり無理するなよ」と沙耶に言い残し、部屋を出て行く。

里美は駆け落ち相手の康夫をアパートメントに匿いながら、ホテル・アトラスの従業員として働いている。傷害事件で指名手配中の二人は、あと一日で時効成立を迎える。そんな折、夫と子供のいる刑事の理香子が、同僚の竜平と入室する。里美の正体に気づいた理香子は、寿司を届けに来た里美を取り押さえ、部屋に引き入れる。逮捕に乗り気でない竜平は、里美と理香子を残して帰ってしまう。トイレに入った里美は康夫に電話し、ひとりで逃げるよう伝えたのち、携帯電話を破壊する。非常ベルが鳴らされた隙に、里美は理香子を振り切り、ホテルを飛び出して行く。

ブティック店を開業するという夢を持つヘナは、不法残留により、近日中に韓国へ帰るつもりでいる。一方、蕎麦と日本酒の店の開店資金を貯めている恋人のチョンスは、もうしばらく韓国料理店で働くつもりでいる。チョンスは、眠っている彼女のバッグを探り、コールガールである彼女の名刺を見つける。日本での最後の出勤日に、ヘナはホテル・アトラスに入室する。ヘナは男の客に目隠しをさせられる。浴槽で体を洗われているうち、ヘナは男がチョンスであることに気づく。泣いて謝るヘナに、チョンスは、自分も年輩な女性客から金を受け取って関係をもったと告げる。二人は抱擁を交わし、お互いの嘘を許しあう。ホテルからの帰り道で、チョンスはヘナにプロポーズする。二人は一緒に韓国へ帰ることを決心する。

風俗のスカウトの正也は、家出少女の雛子とホテル・アトラスに入室する。雛子の不幸な生い立ちを聞いた正也は、眠りについた彼女をその場に残し、この仕事から足を洗うために組織の元へ向かう。所持金を持たない雛子は、正也が退室したことによって、従業員控え室で正也の帰りを待つ羽目になる。その頃、正也はバッティングセンターで組織員たちから暴行を受けていた。無銭宿泊として従業員たちが警察への通報を検討する中、傷だらけの正也が雛子を迎えに戻ってくる。二人はファストフード店へ行き、山盛りのチキンナゲットを食べるという雛子の夢が叶えられる。

廊下で羞恥プレイを繰り広げているカップルに絡まれた徹は、業を煮やし、非常ベルを押す。客が一斉に部屋から出て来る。徹は今まで心に秘めていた思いをぶちまけて、自転車で夜の街へと走り出す。大通りを走っていた里美は、徹から自転車を譲り受け、感謝の言葉を述べて走り去る。途中で合流した里美と康夫は、街を自転車で駆けつづける。やがて、ビルの電光掲示板が時効成立の零時を指し、それを見た二人は抱き合って喜ぶ。

早朝の神社で、徹は境内の階段に腰掛けていた。そこへ沙耶がやって来るが、徹は振り返りもせずに沙耶を残して立ち去る。ひとり部屋に帰った沙耶は、ギターを爪弾きながら歌ううち、涙をこぼす。徹は故郷の塩竈市へ向かうバスに乗り込む。そのバスには美優も乗っているが、二人はお互いの存在に気づいていない。バスは高速道路を走って行く。

お互いに心にわだかまりを持たないようにしよう
枕営業 casting couch
匿う かくまう
デリヘル
村社会
立ちんぼ
卑屈 ひくつ
業を煮やす ごう にやす 自業自得 じごうじとく
怒りをぶちまける

一見エロの映画ですが、暗闇社会を描いたラブホテルの一日の24時間に行われた事で、人間の喜怒哀楽を味わいました。

十二月五日(水曜日)午前中、台北市立図書館景新分館の児童閲覧室で開かれた荒井良二の絵本展示会を見学しました。国際に有名な絵本大師の荒井良二台湾で初めての個人創作展、テーマは想像の旅のことです。絵本が大好きな私は、今度チャンスがありましたら、荒井良二が書かれた『みちくさ劇場』を日本語読書会の学生たちと一緒に試したいです。

午後、2015年公開された瀧本智行監督による日本映画「グラスホッパー」を観ました。伊坂幸太郎の同名小説。二日間に起きたドミノ遊びみたいな一系列の暴力事件。通常は緑色であるトノサマバッタ(grasshopper)は、群れの数が増えてくると色が少しづつ黒くなり、跳躍力が増し、そして凶暴になる。 高い密度で生息した場合に「群生相」という飛翔能力と集団性が高い成虫に変化するという特徴がある。

妻を轢き逃げされた鈴木は、復讐のために教師の職を辞して、犯人・寺原の親が経営する裏社会の会社に契約社員として潜り込む。ところが鈴木の目の前で、寺原は車に轢かれてしまった。どうやら「押し屋」と呼ばれる殺し屋「槿」が寺原を車道に押し出したらしい。一方その頃、ターゲットを自殺させる殺し屋「鯨」とナイフ使いの殺し屋「蝉」はそれぞれ自分の仕事をこなしていたが、思わぬ運命のいたずらで「槿」と「鯨」と「蝉」と鈴木が交差する。人を絶望させる力を持ち、自らも精神を病む自殺専門の殺し屋・鯨。驚異的身体能力を持つ孤独な若き殺人者・蝉。渋谷スクランブル交差点で起きたある事件をきっかけに、心に闇を持つ男達は次第に一つに繋がっていく―。

車に轢かれる ひく
潜る くぐる
闇社会の大物 おおもの
見ざる聞かざる言わざる

暴力の映画に、精神病に患った人間が自分の病気と戦うシーンを描いて悲しい悲劇です。幸せな家族はどれもみな同じようにみえるが、不幸な家族にはそれぞれの不幸の形があると、トルストイのアンナカレリーナの冒頭の文章は最もよく引用される文章の一つです。不幸の家庭に生まれた子供は、どうすれば不幸の落とし穴から抜け出せのか、疑問です。

十二月六日(木曜日)奥野修司が2005年に書かれた『ナツコ沖縄密貿易の女王』を読み始めました。金城夏子は沖縄県出身の日本の企業家。1916年鹿児島県徳之島生まれ、十代の時、フィリピンのマニラの市場で魚を売っていた。1938年海関係の仕事をしている石垣島の金城常次郎と石垣島で写真見合いで当日結婚。終戦時は台湾に住み、その後は沖縄県に帰ったが、戦後の混乱期に違法貿易を営み、沖縄密貿易の女王と称された。1953年9月、東京大学医学部附属病院に入院、頭部に癌ができていた。チャーター機で沖縄へ帰った直後の1954年8月8日に死去。

『ナツコ沖縄密貿易の女王』を読んで、第二次世界大戦後の台湾の様子をすこし分かるようになりました。228事件と、ニュー台湾ドル或いは台湾元の通貨の発行などです。面白かったです。

夜、日本のアニメ映画『火影忍者ー疾風伝』を観ました。ナルととヒナタの結婚式のお祝いの贈り物の物語でした。

お知らせ:

『沖縄と琉球』と『旅行日本語』
日時:每週金曜日午後二時から四時
場所:景新図書館九階の会議室
付注: 12/21(琉球通史)、12/28(沖縄地理)、1/4(台湾と八重山)、1/11(琉球言葉)、1/18(琉球舞踊と文化)、1/25(国頭村)

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